有名問題・定理から学ぶ数学

Well-Known Problems and Theorems in Mathematics

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高校数学公式集

数学 I

数と式

 $a,$ $b,$ $c,$ $d$ を実数とする.
  • 展開, 因数分解の公式: \[\begin{aligned} (ax+b)(cx+d) &= acx^2+(ad+bc)x+bd, \\ (x\pm y)^2 &= x^2\pm 2xy+y^2, \\ (x+y)(x-y) &= x^2-y^2. \end{aligned}\]
  • 絶対値の性質: \[ |ab| = |a||b|, \quad |a^{-1}| = |a|^{-1}, \quad |a^2| = a^2.\]
  • 二重根号の外し方: $a \geqq b > 0$ のとき, \[\sqrt{a+b\pm 2\sqrt{ab}} = \sqrt a\pm\sqrt b.\]
  • 不等式の性質: \[\begin{aligned} a < b &\Longrightarrow a+c < b+c. \\ a < b,\ c > 0 &\Longrightarrow ac < bc. \\ a < b,\ c < 0 &\Longrightarrow ac > bc. \\ a < b,\ b < c &\Longrightarrow a < c. \end{aligned}\]

論理と集合

  • 命題の否定の否定はもとの命題と同値である.
  • もとの命題と対偶の真偽は一致する.
  • 背理法: 命題 $P$ を証明したいとき, $P$ が偽であるという仮定から矛盾を導くことができれば, $P$ は真であると結論付けられる.
  • ド・モルガンの法則: \[\overline{A\cup B} = \bar A\cap\bar B, \quad \overline{A\cap B} = \bar A\cup\bar B.\]

$2$ 次関数

 $a,$ $b,$ $c,$ $p,$ $q$ $(a \neq 0)$ を実数とする.
  • 曲線 $f(x,y) = 0$ を $x$ 軸方向に $p,$ $y$ 軸方向に $q$ 平行移動した図形の方程式は \[ f(x-p,y-q) = 0.\]
  • 曲線 $f(x,y) = 0$ を $x$ 軸, $y$ 軸, 原点に関して対称移動した図形の方程式はそれぞれ \[ f(x,-y) = 0, \quad f(-x,y) = 0, \quad f(-x,-y) = 0.\]
  • $2$ 次関数 $y = ax^2+bx+c$ は \[ y = a(x-p)^2+q \quad \left( p = -\frac{b}{2a},\ q = -\frac{b^2-4ac}{4a}\right)\] の形に変形できる. このグラフは, 点 $(p,q)$ を頂点, 直線 $x = p$ を軸とする放物線である.
    また, $a > 0$ のとき $y$ の最小値は $q,$ $a < 0$ のとき $y$ の最大値は $q.$
  • $f(x) = ax^2+bx+c$ (実数係数)のとき, $f(x) = 0$ が実数解をもつ $\iff$ $b^2-4ac \geqq 0.$
    さらに $a > 0$ のとき, 常に $f(x) > 0$ $\iff$ $b^2-4ac < 0.$

図形と計量

 $\triangle\mathrm{ABC}$ において, $a = \mathrm{BC},$ $b = \mathrm{CA},$ $c = \mathrm{AB},$ $A = \angle\mathrm A,$ $B = \angle\mathrm B,$ $C = \angle\mathrm C$ とおき, 外接円の半径を $R,$ 内接円の半径を $r$ とおく.
  • $\triangle\mathrm{ABC}$ が存在するための必要十分条件は \[ |b-c| < a < b+c.\]
  • 三角比の定義: $B = \theta,$ $C = 90^\circ$ のとき, \[\cos\theta = \dfrac{a}{c}, \quad \sin\theta = \dfrac{b}{c}, \quad \tan\theta = \dfrac{b}{a}.\]
  • 三角比の相互関係: \[\cos ^2\theta +\sin ^2\theta = 1, \quad 1+\tan ^2\theta = \frac{1}{\cos ^2\theta}, \quad \tan\theta = \frac{\sin\theta}{\cos\theta}.\]
  • 補角公式: \[\cos (180^\circ -\theta ) = -\cos\theta, \quad \sin (180^\circ -\theta ) = \sin\theta, \quad \tan (180^\circ -\theta ) = -\tan\theta.\]
  • 余角公式: \[\cos (90^\circ -\theta ) = \sin\theta, \quad \sin (90^\circ -\theta ) = \cos\theta, \quad \tan (90^\circ -\theta ) = \frac{1}{\tan\theta}.\]
  • 余弦定理: \[ a^2 = b^2+c^2-2bc\cos A.\]
  • 正弦定理: \[\frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C} = 2R.\]
  • 三角形の面積の公式, ヘロンの公式: $2s = a+b+c$ のとき, \[\triangle\mathrm{ABC} = \dfrac{1}{2}bc\sin A = rs = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}.\]

データの分析

 データ $x = x_1,$ $\cdots,$ $x_n$ の平均値を $\bar{x},$ 分散を $s_x{}^2,$ 標準偏差を $s_x$ で表し, $a,$ $b$ を定数とする.
  • $\overline{ax+b} = a\bar{x}+b,$ $s_{ax+b}{}^2 = a^2s_{x}.$ 
  • $s_x{}^2 = \overline{x^2}-(\bar{x})^2.$ 
  • データ $x,$ $y$ の標準偏差が $s_x,$ $s_y,$ 共分散が $s_{xy}$ であるとき, 相関係数 $r$ は \[ r = \dfrac{s_{xy}}{s_xs_y}, \quad -1 \leqq r \leqq 1.\]

数学 A

場合の数

 有限集合 $X$ の要素の個数を $n(X)$ で表す.
  • 有限集合 $A,$ $B,$ $C$ に対して, \[\begin{aligned} n(A\cup B) &= n(A)+n(B)-n(A\cap B), \\ n(A\cup B\cup C) &= n(A)+n(B)+n(C)-n(A\cap B) \\ &\qquad -n(B\cap C)-n(C\cap A)+n(A\cap B\cap C). \end{aligned}\]
  • 和の法則: A, B が同時に起こらず, A の起こり方が $m$ 通り,B の起こり方が $n$ 通りあるとき,A または B の起こり方は $m+n$ 通り.
  • 積の法則: A の起こり方が $m$ 通りあり, そのおのおのに対して B の起こり方が $n$ 通りあるとき,A と B が両方起こる場合の数は $mn$ 通り.
  • 異なる $n$ 個のものから $r$ 個とる順列の総数は \[ {}_n\mathrm P_r = n(n-1)\cdots (n-r+1) = \dfrac{n!}{(n-r)!}.\]
  • 異なる $n$ 個のものを円形に並べる方法の総数は $(n-1)!.$
  • 異なる $n$ 個のものから重複を許して $r$ 個とる方法の総数は $n^r.$
  • 異なる $n$ 個のものから $r$ 個とる組合せの総数は \[ {}_n\mathrm C_r = \frac{{}_n\mathrm P_r}{r!} = \dfrac{n!}{r!(n-r)!}.\]
  • $0 \leqq r \leqq n$ のとき, ${}_n\mathrm C_r = {}_n\mathrm C_{n-r}.$
    $1 \leqq r \leqq n-1$ のとき, ${}_n\mathrm C_r = {}_{n-1}\mathrm C_{r-1}+{}_{n-1}\mathrm C_r.$
  • $n_1$ 個の同じもの, $\cdots,$ $n_r$ 個の同じものを並べる順列の総数は \[\frac{(n_1+\cdots +n_r)!}{n_1!\cdots n_r!}.\]

確率

 確率は, 全事象が有限集合の場合を扱う.
  • 確率の定義: 全事象 $U$ のどの根元事象も同様に確からしいとき, 事象 $A$ の起こる確率は \[ P(A) = \frac{n(A)}{n(U)}.\]
  • 和事象の確率: \[ P(A\cup B) = P(A)+P(B)-P(A\cap B).\] 特に $A\cap B = \varnothing$ のとき, $P(A\cup B) = P(A)+P(B).$
    余事象の確率: \[ P(\bar A) = 1-P(A).\]
  • $\mathrm T_1,$ $\cdots,$ $\mathrm T_n$ が独立なとき, 各試行 $\mathrm T_k$ $(1 \leqq k \leqq n)$ で事象 $A_k$ が起こる確率は \[ P(A_1)\cdots P(A_n).\]
  • 反復試行の確率: 事象 $A$ の起こる確率が $p$ である試行を $n$ 回繰り返すとき, $r$ 回 $A$ が起こる確率は \[ {}_n\mathrm C_r p^r(1-p)^{n-r}.\]
  • 事象 $A$ が起こったときに事象 $B$ が起こる条件付き確率を $P_A(B)$ で表すとき, \[\begin{aligned} P_A(B) &= \frac{P(A\cap B)}{P(A)}, \\ P(A\cap B) &= P(A)P_A(B). \end{aligned}\]

整数の性質 (数学と人間の活動)

 $a,$ $b$ を $0$ でない整数とする.
  • 素因数分解の一意性: $a$ は,
    $a = \pm p_1{}^{e_1}\cdots p_r{}^{e_r}$ ($p_k$: 相異なる素数, $e_k$: 非負整数)
    の形にただ $1$ 通りに表される.
  • $a = p_1{}^{e_1}\cdots p_r{}^{e_r}$ ($p_k$: 相異なる素数, $e_k$: 非負整数) のとき, $a$ の正の約数の個数は \[ (e_1+1)\cdots (e_r+1).\]
  • $a,$ $b$ の最大公約数が $g,$ 最小公倍数が $l$ で, $a = ga',$ $b = gb'$ であるとき, \[ l = ga'b', \quad ab = gl.\]
  • 除法の定理: \[ a = bq+r, \quad 0 \leqq r < |b|\] を満たす整数 $q,$ $r$ がただ $1$ 組存在する.
  • 連続する $r$ 個の整数の積は $r!$ の倍数である.
  • ユークリッドの互除法: $a$ を $b$ で割った余り $r$ は, $r \neq 0$ ならば, $b$ を $r$ で割った余りに等しい.
  • $a,$ $b$ が互いに素であるならば, $ax+by = 1$ は整数解をもつ. 解の $1$ つを $(x,y) = (x_0,y_0)$ とすると, すべての整数解は
    $(x,y) = (x_0+bn,y_0-an)$ ($n$: 整数)
    と表される.

図形の性質

  • $\triangle\mathrm{ABC}$ において, $\angle A$ の内角, 外角の二等分線と $\mathrm{BC}$ の交点が $\mathrm D,$ $\mathrm E$ であるとき, \[\mathrm{BD}:\mathrm{CD} = \mathrm{BE}:\mathrm{CE} = \mathrm{AB}:\mathrm{AC}.\]
  • 三角形において,
    $3$ 本中線は $1$ 点で交わる (重心).
    各辺の垂直二等分線は $1$ 点で交わる (外心).
    各頂点から対辺への垂線は $1$ 点で交わる (垂心).
    各内角の二等分線は $1$ 点で交わる (内心).
  • メネラウスの定理とその逆: $3$ 点 $\mathrm P,$ $\mathrm Q,$ $\mathrm R$ がそれぞれ $\triangle\mathrm{ABC}$ の $3$ 辺 $\mathrm{BC},$ $\mathrm{CA},$ $\mathrm{AB}$ の内分点または外分点であり, そのうちの $2$ 個が内分点で $1$ 個が外分点, または $0$ 個が内分点で $3$ 個が外分点であるとする. このとき,
    $3$ 点 $\mathrm P,$ $\mathrm Q,$ $\mathrm R$ が同一直線上 $\iff$ $\dfrac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot\dfrac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}\cdot\dfrac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}} = 1.$
  • チェヴァの定理: $3$ 点 $\mathrm P,$ $\mathrm Q,$ $\mathrm R$ がそれぞれ $\triangle\mathrm{ABC}$ の $3$ 辺 $\mathrm{BC},$ $\mathrm{CA},$ $\mathrm{AB}$ の内分点または外分点であり, そのうちの $3$ 個が内分点で $0$ 個が外分点, または $1$ 個が内分点で $2$ 個が外分点であるとする. このとき,
    $3$ 直線 $\mathrm{AP},$ $\mathrm{BQ},$ $\mathrm{CR}$ が $1$ 点で交わるか, すべて平行 $\iff$ $\dfrac{\mathrm{BP}}{\mathrm{PC}}\cdot\dfrac{\mathrm{CQ}}{\mathrm{QA}}\cdot\dfrac{\mathrm{AR}}{\mathrm{RB}} = 1.$
  • 円周角の定理とその逆: 相異なる $4$ 点 $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm P,$ $\mathrm Q$ について, $\mathrm P,$ $\mathrm Q$ が直線 $\mathrm{AB}$ に対して同じ側にあるとき,
    $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm P,$ $\mathrm Q$ が同一円周上 $\iff$ $\angle\mathrm{APB} = \angle\mathrm{AQB}.$
  • 四角形について,
    円に内接する $\iff$ 対角の和が $180^\circ$ $\iff$ 内角とその対角の外角が等しい.
  • 外部の点から円に引いた $2$ 本の接線の長さは等しい.
  • 接弦定理とその逆: 円 $\mathrm O$ の弧 $\mathrm{ST}$ と半直線 $\mathrm{TX}$ が直線 $\mathrm{ST}$ に対して同じ側にあるとき,
    $\mathrm{TX}$ は点 $\mathrm T$ で円 $\mathrm O$ に接する $\iff$ 弧 $\mathrm{ST}$ に対する円周角 $\angle\mathrm{SAT}$ は $\angle\mathrm{STX}$ に等しい.
  • 方べきの定理とその逆: $2$ 本の線分 $\mathrm{AB},$ $\mathrm{CD}$ またはそれらの延長が点 $\mathrm P$ で交わるとき,
    $4$ 点 $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm C,$ $\mathrm D$ が同一円周上 $\iff$ $\mathrm{PA}\cdot\mathrm{PB} = \mathrm{PC}\cdot\mathrm{PD}.$
     また, 一直線上にない $3$ 点 $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm T$ と, 線分 $\mathrm{AB}$ の延長上の点 $\mathrm P$ に対して, 次は同値である.
    $\mathrm{PT}$ が $3$ 点 $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm T$ を通る円に接する $\iff$ $\mathrm{PA}\cdot\mathrm{PB} = \mathrm{PT}^2.$
  • $3$ 垂線の定理: 平面 $\alpha$ 上に直線 $l$ があるとき, $\alpha$ 上にない点 $\mathrm A,$ $l$ 上の点 $\mathrm B,$ $l$ 上になく $\alpha$ 上にある点 $\mathrm O$ について $\mathrm{AB} \perp l,$ $\mathrm{OB} \perp l,$ $\mathrm{OA} \perp \mathrm{OB}$ ならば $\mathrm{OA} \perp \alpha.$
  • オイラーの多面体定理: 凸多面体において,
    $($面の枚数$)-($辺の本数$)-($頂点の個数$) = 2.$

数学 II

式と証明

  • $3$ 次式の展開, 因数分解の公式: \[\begin{aligned} (x\pm y)^3 &= x^3\pm 3x^2y+3xy^2\pm y^3, \\ (x\pm y)(x^2\mp xy+y^2) &= x^3\pm y^3 \end{aligned}\]
  • 二項定理: 非負整数 $n$ に対して, \[ (x+y)^n = x^n+\cdots +{}_n\mathrm C_kx^{n-k}y^k+\cdots +y^n.\]
  • 除法の定理: 多項式 $f(x),$ $g(x)$ $(g(x) \neq 0)$ に対して,
    $f(x) = g(x)q(x)+r(x),$
    $r(x) = 0$ または $(r(x)$ の次数$) < (g(x)$ の次数$)$
    を満たす多項式 $q(x),$ $r(x)$ がただ $1$ 組存在する.
  • 実数 $a_n,$ $\cdots,$ $a_1,$ $a_0$ に対して, \[ a_nx^n+\cdots +a_1x+a_0 = 0 \iff a_n = \cdots = a_1 = a_0 = 0.\]
  • 実数 $a$ に対して,
    $a^2 \geqq 0,$ 等号は $a = 0$ のとき.
  • 相加・相乗平均の大小関係: \[\frac{x+y}{2} \geqq \sqrt{xy} \quad (x,\ y > 0).\]

複素数と方程式

 $i$ を虚数単位, $a\,(\neq 0),$ $b,$ $c$ を実数, $f(x)$ を複素数係数多項式, $\alpha,$ $\beta$ を複素数とする.
  • $i^2 = -1.$
    実数 $x,$ $y$ に対して, $x+yi = 0 \iff x = y = 0.$
  • $b^2-4ac < 0$ のとき, $ax^2+bx+c = 0 = 0$ は互いに共役な $2$ つの虚数解をもつ.
  • 解と係数の関係: $ax^2+bx+c = 0$ の解が $x = \alpha,$ $\beta$ であるとき, \[\alpha +\beta = -\frac{b}{a}, \quad \alpha\beta = \frac{c}{a}.\]
  • 剰余の定理: $f(x)$ を $x-\alpha$ で割った余りは $f(\alpha ).$
  • 因数定理:
    $f(x)$ が $x-\alpha$ で割り切れる $\iff$ $f(\alpha ) = 0.$
  • 方程式 $f(x) = 0$ が実数係数であるとき, $x = p+qi$ ($p,$ $q$: 実数) を解にもつならば, $x = p-qi$ も解にもつ.

図形と方程式

 $\mathrm P_k(x_k,y_k)$ $(k = 0,\ 1,\ 2,\ 3)$ とする.
  • $2$ 点間の距離: \[\mathrm P_1\mathrm P_2 = \sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}.\]
  • 線分 $\mathrm P_1\mathrm P_2$ を $m:n$ の比に
    内分する点の座標は $\left(\dfrac{nx_1+mx_2}{m+n},\dfrac{ny_1+my_2}{m+n}\right),$
    外点する点の座標は $\left(\dfrac{-nx_1+mx_2}{m-n},\dfrac{-ny_1+my_2}{m-n}\right).$
  • $\triangle\mathrm P_1\mathrm P_2\mathrm P_3$ の重心の座標は \[\left(\frac{x_1+x_2+x_3}{m-n},\frac{y_1+y_2+y_3}{3}\right).\]
  • 直線 $\mathrm P_1\mathrm P_2$ の方程式は, $x_1 \neq x_2$ のとき, \[ y-y_1 = \dfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}(x-x_1).\]
  • 傾き $m_1$ の直線 $l_1:a_1x+b_1y+c_1 = 0,$ 傾き $m_2$ の直線 $l_2:a_2x+b_2y+c_2 = 0$ に対して \[\begin{aligned} l_1 \:/\!/\: l_2 &\iff m_1 = m_2 \iff a_1b_2-a_2b_1 = 0, \\ l_1 \perp l_2 &\iff m_1m_2 = -1 \iff a_1a_2+b_1b_2 = 0. \end{aligned}\]
  • 点 $\mathrm P_0$ と直線 $ax+by+c = 0$ の距離は \[\frac{|ax_0+by_0+c|}{\sqrt{a^2+b^2}}.\]
  • 点 $\mathrm P_0$ を中心とする半径 $r$ の円周の方程式は \[ (x-x_0)^2+(y-y_0)^2 = r^2.\] 点 $(a,b)$ におけるこの円周の接線の方程式は \[ (a-x_0)(x-x_0)+(b-y_0)(y-y_0) = r^2.\]
  • 不等式の表す領域:
    $y > f(x)$ は曲線 $y = f(x)$ の上側,
    $y < f(x)$ は曲線 $y = f(x)$ の下側,
    $x^2+y^2 < r^2$ は原点中心, 半径 $r$ の円の内部,
    $x^2+y^2 > r^2$ は原点中心, 半径 $r$ の円の外部.

三角関数

 $\theta,$ $\alpha,$ $\beta,$ $A,$ $B$ を実数, $n$ を整数とする.
  • 弧度法:
    $\pi\,$ラジアン$\, = 180^\circ.$
  • 三角関数の周期性: \[\cos (\theta +2n\pi ) = \cos\theta, \quad \sin (\theta +2n\pi ) = \sin\theta, \quad \tan (\theta +n\pi ) = \tan\theta.\]
  • 負角公式: \[\cos (-\theta ) = \cos\theta, \quad \sin (-\theta ) = -\sin\theta, \quad \tan (-\theta ) = -\tan\theta.\]
  • 三角関数の加法定理: \[\begin{aligned} \cos (\alpha\pm\beta ) &= \cos\alpha\cos\beta\mp\sin\alpha\sin\beta, \\ \sin (\alpha\pm\beta ) &= \sin\alpha\cos\beta\pm\cos\alpha\sin\beta, \\ \tan (\alpha\pm\beta ) &= \frac{\tan\alpha\pm\tan\beta}{1\mp\tan\alpha\tan\beta}. \end{aligned}\]
  • 倍角の公式, 半角の公式: \[\begin{aligned} \cos 2\theta &= \cos ^2\theta -\sin ^2\theta = 2\cos ^2\theta -1 = 1-2\sin ^2\theta, \\ \sin 2\theta &= 2\sin\theta\cos\theta, \\ \cos ^2\frac{\theta}{2} &= \frac{1+\cos\theta}{2}, \\ \sin ^2\frac{\theta}{2} &= \frac{1-\cos\theta}{2}. \end{aligned}\]
  • 積和の公式: \[\begin{aligned} \cos\alpha\cos\beta &= \frac{\cos (\alpha +\beta )+\cos (\alpha -\beta )}{2}, \\ \sin\alpha\sin\beta &= \frac{\cos (\alpha -\beta )-\cos (\alpha +\beta )}{2}, \\ \sin\alpha\cos\beta &= \frac{\sin (\alpha +\beta )+\sin (\alpha -\beta )}{2}. \end{aligned}\]
  • 和積の公式: \[\begin{aligned} \cos A+\cos B &= 2\cos\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}, \\ \cos A-\cos B &= -2\sin\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}, \\ \sin A+\sin B &= 2\sin\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}, \\ \sin A-\sin B &= 2\cos\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}. \end{aligned}\]
  • 三角関数の合成: $r = \sqrt{a^2+b^2} > 0,$ $\cos\alpha = \dfrac{a}{r},$ $\sin\alpha = \dfrac{b}{r}$ のとき, \[ a\sin\theta +b\cos\theta = r\sin (\theta +\alpha ).\]

指数関数・対数関数

 $a,$ $b,$ $c$ を $1$ と異なる正の数, $m,$ $n$ を正の整数, $p,$ $q$ を実数, $P,$ $Q$ を正の数とする.
  • 指数法則: \[\begin{aligned} &a^0 = 1, \quad a^{-1} = \dfrac{1}{a}, \\ &a^pa^q = a^{p+q}, \quad (ab)^p = a^pb^p, \quad (a^p)^q = a^{pq} \end{aligned}\]
  • 累乗根: \[\begin{aligned} &(\sqrt[n]{a})^n = a, \\ &\sqrt[n]{a^m} = a^{\frac{m}{n}}, \quad \sqrt[n]{a}\sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}, \quad \sqrt[n]{a^{-1}} = (\sqrt[n]{a})^{-1}, \quad \sqrt[m]{\sqrt[n]{a}} = \sqrt[mn]{a}. \end{aligned}\]
  • 指数関数 $y = a^x$ のグラフは, $a > 1$ のとき単調増加, $a < 1$ のとき単調減少.
  • 対数の定義: \[ p = \log _aP \iff P = a^p.\]
  • 対数法則: \[\log _aPQ = \log _aP+\log _aQ.\]
  • 底の変換公式: \[\log _ab = \dfrac{\log _cb}{\log _ca}.\]
  • 対数関数 $y = \log _ax$ のグラフは, 直線 $y = x$ に関して $y = a^x$ のグラフと対称, $a > 1$ のとき単調増加, $a < 1$ のとき単調減少.
  • 常用対数: 正の整数 $N,$ 正の数 $M$ に対して
    $n-1 \leqq \log_{10}N < n$$\iff$ $N$ は $n$ 桁,
    $-m \leqq \log_{10}M < -m+1$$\iff$ $M$ の小数第 $m$ 位に初めて $0$ でない数字が現れる.

微分法・積分法 (文系・理系共通)

 $f(x)$ を多項式関数 (より一般に連続関数), $a,$ $b$ を実数, $C$ を積分定数とする.
  • 微分係数の定義: \[ f'(a) = \displaystyle\lim_{x \to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a} = \lim_{h \to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}.\]
  • 正の整数 $n$ に対して \[ (x^n)' = nx^{n-1}, \quad (1)' = 0.\]
  • $c,$ $d$ が定数であるとき, \[\{ cf(x)+dg(x)\} ' = cf'(x)+dg'(x).\]
  • 点 $(a,f(a))$ における曲線 $y = f(x)$ の
    接線の方程式は $y-f(a) = f'(a)(x-a),$
    法線の方程式は $y-f(a) = -\dfrac{1}{f(a)}(x-a)\ (f(a) \neq 0).$
  • ある区間において $f'(x) > 0$ $(f'(x) < 0)$ ならば $f(x)$ はその区間で単調増加 (単調減少).
  • $x = a$ の前後で $f'(x)$ の符号が正から負 (負から正) に変わるとき, $f(x)$ は $x = a$ で極大値 (極小値) をとる.
  • $F'(x) = f(x)$ のとき, \[\begin{aligned} \int f(x)\,dx &= F(x)+C, \\ \int_a^bf(x)\,dx &= \bigg[ F(x)\bigg] _a^b = F(b)-F(a). \end{aligned}\]
  • 非負整数 $n$ に対して \[\int x^n\,dx = \frac{x^{n+1}}{n+1}+C.\]
  • $c,$ $d$ が定数であるとき, \[\begin{aligned} \int\!\!\{ cf(x)+dg(x)\}\,dx &= c\!\!\int\!\!f(x)\,dx+d\!\!\int\!\!g(x)\,dx, \\ \int_a^b\!\!\{ cf(x)+dg(x)\}\,dx &= c\!\!\int_a^b\!\!f(x)\,dx+d\!\!\int_a^b\!\!g(x)\,dx. \end{aligned}\]
  • $f(x)$ が偶関数, $g(x)$ が奇関数ならば, \[\int_{-a}^af(x)\,dx = 2\int_0^af(x)\,dx, \quad \int_{-a}^ag(x)\,dx = 0.\]
  • 微分積分学の基本定理: \[\frac{d}{dx}\int_a^xf(t)dt = f(x).\]
  • 曲線 $y = f(x)$ と直線 $x = a,$ $x = b,$ $x$ 軸が囲む図形の面積は \[\int_a^b|y|\,dx.\]

数学 B

数列

  • 数学的帰納法: 次の (i), (ii) が成り立つとき, 正の整数 $n$ に関する命題 $P$ は真である.
    (i)
    $n = 1$ のとき $P$ は真である.
    (ii)
    $n = k$ ($k$: 正の整数) のとき $P$ が真であるならば, $n = k+1$ のとき $P$ は真である.
  • $c,$ $d$ が定数であるとき, \[\sum_{k = 1}^n(ca_k+db_k) = c\sum_{k = 1}^na_k+d\sum_{k = 1}^nb_k.\]
  • 公差 $d$ の等差数列 $\{ a_n\}$ において, \[\begin{aligned} a_n &= a_1+(n-1)d, \\ \sum_{k = 1}^na_k &= \frac{n(a_1+a_n)}{2} = \frac{n\{ 2a_1+(n-1)d\}}{2}. \end{aligned}\]
  • 公比 $r\,(\neq 1)$ の等差数列 $\{ a_n\}$ において, \[\begin{aligned} a_n &= a_1r^{n-1}, \\ \sum_{k = 1}^na_k &= \frac{a_1(r^n-1)}{r-1} = \frac{a_1(1-r^n)}{1-r}. \end{aligned}\]
  • 累乗和の公式: \[\sum_{k = 1}^nk = \frac{n(n+1)}{2}, \quad \sum_{k = 1}^nk^2 = \frac{n(n+1)(2n+1)}{6}, \quad \sum_{k = 1}^nk^3 = \frac{n^2(n+1)^2}{4}.\]
  • 階差数列の利用: \[ a_n = a_1+\sum_{k = 1}^{n-1}(a_{k+1}-a_k) \quad (n \geqq 2).\]
  • $S_n = \displaystyle\sum_{k = 1}^na_k$ のとき, \[ a_n = S_n-S_{n-1} \quad (n \geqq 2).\]

数学 III

関数・極限

 $a\,(\neq 0),$ $p,$ $q,$ $\alpha,$ $\beta,$ $r$ を実数とする.
  • $y = \dfrac{a}{x-p}+q$ は $y = \dfrac{a}{x}$ のグラフを $x$ 軸方向に $p,$ $y$ 軸方向に $q$ だけ平行移動した直角双曲線.
  • $y = \sqrt{a(x-p)}+q$ は $y = \sqrt{ax}$ のグラフを $x$ 軸方向に $p,$ $y$ 軸方向に $q$ だけ平行移動した曲線.
  • $c,$ $d$ を定数とする. $n \to \infty$ のとき $a_n \to \alpha,$ $b_n \to \beta$ ならば, \[\begin{aligned} &\lim_{n \to \infty}(ca_n+db_n) = c\alpha +d\beta, \\ &\lim_{n \to \infty}a_nb_n = \alpha\beta, \quad \lim_{n \to \infty}\frac{a_n}{b_n} = \frac{\alpha}{\beta} \quad (\beta \neq 0). \end{aligned}\]
  • 数列 $\{ r^n\}$ は, $|r| < 1$ のとき $0$ に収束し, $r = 1$ のとき $1$ に収束し, その他のとき発散する.
  • $c,$ $d$ が定数であるとき, \[\sum_{n = 1}^\infty (ca_n+db_n) = c\sum_{n = 1}^\infty a_n+d\sum_{n = 1}^\infty b_n.\]
  • 挟みうちの原理, 追い出しの原理: \[\begin{aligned} a_n \leqq c_n \leqq b_n,\ \lim_{n \to \infty}a_n = \lim_{n \to \infty}b_n = \alpha &\Longrightarrow \lim_{n \to \infty}c_n = \alpha, \\ a_n \leqq b_n,\ \lim_{n \to \infty}a_n = \infty &\Longrightarrow \lim_{n \to \infty}b_n = \infty. \end{aligned}\]
  • $|r| < 1$ のとき, \[\sum_{n = 1}^\infty ar^{n-1} = \frac{a}{1-r}.\]
  • $c,$ $d$ を定数とする. $x \to a$ のとき $f(x) \to \alpha,$ $g(x) \to \beta$ ならば, \[\begin{aligned} &\lim_{x \to a}\{ cf(x)+dg(x)\} = c\alpha +d\beta, \\ &\lim_{x \to a}f(x)g(x) = \alpha\beta, \quad \lim_{x \to a}\frac{f(x)}{g(x)} = \frac{\alpha}{\beta} \quad (\beta \neq 0). \end{aligned}\]
  • $\displaystyle\lim_{x \to 0}\frac{\sin x}{x} = 1.$
  • $f(x)$ が $\displaystyle\lim_{x \to a}f(x) = f(a)$ を満たすとき, $f(x)$ は $x = a$ で連続であるという. $f(x),$ $g(x)$ が $x = a$ で連続ならば, $cf(x)+dg(x),$ $f(x)g(x),$ $\dfrac{1}{f(x)}$ も $x = a$ で連続である.
  • 最大値・最小値の原理: 閉区間で連続な関数は, その区間で最大値および最小値をもつ.
  • 中間値の定理: $f(x)$ が区間 $[a,b]$ で連続で $f(a) \neq f(b)$ であるならば, $f(a)$ と $f(b)$ の間にある任意の実数 $k$ に対して $f(c) = k$ を満たす実数 $c$ が $a$ と $b$ の間に存在する.

微分法 (理系)

  • 自然対数の底: \[\lim_{h \to 0}(1+h)^{\frac{1}{h}} = e.\]
  • 主要な関数の導関数: \[ (x^\alpha )' = \alpha x^{\alpha -1}, \quad (\log x)' = x^{-1}, \quad (e^x)' = e^x, \quad (\sin x)' = \cos x, \quad (\cos x)' = -\sin x.\]
  • 積, 商の導関数: \[ (uv)' = u'v+uv', \quad \left(\dfrac{u}{v}\right) ' = \dfrac{u'v-uv'}{v^2}.\]
  • 合成関数の微分法: \[\frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du}\cdot\frac{du}{dx}.\]
  • $x = f(t),$ $y = g(t)$ のとき, \[\frac{dy}{dx} = \frac{g'(t)}{f'(t)}.\]
  • 平均値の定理: $f(x)$ が区間 $[a,b]$ で連続, 区間 $(a,b)$ で微分可能ならば, $\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a} = f'(c),$ $a < c < b$ を満たす実数 $c$ が存在する.
  • $f'(a) = 0,$ $x = a$ を含むある区間で $f''(x) < 0$ $(f''(x) > 0)$ のとき, $f(x)$ は $x = a$ で極大値 (極小値) をとる.
  • 区間 $I$ で $f''(x) < 0$ $(f''(x) > 0)$ のとき, $y = f(x)$ $(x \in I)$ は上に凸 (下に凸) である.
  • 区間 $[a,\infty )$ で連続な関数 $f(x)$ が区間 $(a,\infty )$ で $f'(x) > 0$ を満たすならば, $f(x) \geqq f(a)\ (x \geqq a).$
  • 時刻 $t$ における座標が $(x_1,\cdots,x_n)$ である動点の
    速度は $\left(\dfrac{dx_1}{dt},\cdots,\dfrac{dx_n}{dt}\right),$
    加速度は $\left(\dfrac{d^2x_1}{dt^2},\cdots,\dfrac{d^2x_n}{dt^2}\right).$
  • $h$ が十分小さいとき, \[ f(a+h) \fallingdotseq f(a)+f'(a)h.\]

積分法 (理系)

 $f(x),$ $g(x)$ を区間 $[a,b]$ で連続な関数とし, $C$ を積分定数とする.
  • 主要な関数の導関数: \[\begin{aligned} \int x^\alpha\,dx &= \frac{x^{\alpha +1}}{\alpha +1}+C \quad (\alpha \neq -1), \\ \int\frac{dx}{x} &= \log x+C, \quad \int e^x\,dx = e^x+C, \\ \int\cos x\,dx &= \sin x+C, \quad \int\sin x\,dx = -\cos x+C. \end{aligned}\]
  • 置換積分法: $x = g(t),$ $a = g(\alpha ),$ $b = g(\beta )$ のとき \[\begin{aligned} \int f(x)\,dx &= \int f(g(t))g'(t)\,dt, \\ \int_a^bf(x)\,dx &= \int_\alpha ^\beta f(g(t))g'(t)\,dt. \end{aligned}\]
  • 部分積分法: \[\begin{aligned} \int f(x)g'(x)\,dx &= f(x)g(x)-\int f'(x)g(x)\,dx, \\ \int _a^bf(x)g'(x)\,dx &= \bigg[ f(x)g(x)\bigg] _a^b-\int_a^bf'(x)g(x)\,dx. \end{aligned}\]
  • 区分求積法: \[\int_a^bf(x)\,dx = \lim_{n \to \infty}\frac{b-a}{n}\sum_{k = 0}^{n-1}f\left( a+\frac{b-a}{n}k\right).\]
  • 区間 $[a,b]$ において $f(x) \geqq g(x)$ ならば, \[\int_a^bf(x)\,dx \geqq \int_a^bg(x)\,dx.\]
  • 曲線 $x = f(t),$ $y = g(t)$ と直線 $x = a,$ $x = b,$ $x$ 軸が囲む図形の面積は, $a = f(\alpha ),$ $b = f(\beta )$ のとき \[\int_a^b|y|\,dx = \int_\alpha ^\beta |g(t)|f'(t)\,dt.\]
  • 曲線 $y = f(x)$ と直線 $x = a,$ $x = b,$ $x$ 軸が囲む図形の $x$ 軸の周りの回転体の体積は \[\pi\int_a^bf(x)^2\,dx.\]
  • 曲線 $x = f(x),$ $y = g(t)$ $(a \leqq t \leqq b)$ の長さは \[\int_a^b\sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right) ^2+\left(\frac{dy}{dt}\right) ^2}\,dt.\]

数学 C

ベクトル

 $n = 2$ または $n = 3$ とし, ベクトル $\vec a = (a_1,\cdots,a_n),$ $\vec b = (b_1,\cdots,b_n)$ のなす角が $\theta$ であるとする. また, $\mathrm A(\vec a),$ $\mathrm B(\vec b),$ $\mathrm C(\vec c),$ $\mathrm P(\vec p)$ とする.
  • ベクトルの大きさ: \[ |\vec a| = \sqrt{a_1{}^2+\cdots +a_n{}^2}.\]
  • ベクトルの内積: \[\vec a\cdot\vec b = |\vec a||\vec b|\cos\theta = a_1b_1+\cdots +a_nb_n.\]
  • 平行条件:
    $\vec a \,\:/\!/\: \vec b$ $\iff$ $\vec b = t\vec a$ を満たす実数 $t$ が存在する.
  • 垂直条件:
    $\vec a \perp \vec b$ $\iff$ $\vec a\cdot\vec b = 0.$
  • $3$ 点 $\mathrm O(\vec 0),$ $\mathrm A(\vec a),$ $\mathrm B(\vec b)$ が三角形の頂点であるとき, 平面 $\mathrm{OAB}$ 上のすべての点 $\mathrm P(\vec p)$ の位置ベクトルは $\vec p = s\vec a+t\vec b$ ($s,$ $t$: 実数)の形にただ $1$ 通りに表される.
    $4$ 点 $\mathrm O(\vec 0),$ $\mathrm A(\vec a),$ $\mathrm B(\vec b),$ $\mathrm C(\vec c)$ が四面体の頂点であるとき, 空間内のすべての点 $\mathrm P(\vec p)$ の位置ベクトルは $\vec p = s\vec a+t\vec b+u\vec c$ ($s,$ $t,$ $u$: 実数)の形にただ $1$ 通りに表される.
  • 共線条件, 共面条件:
    点 $\mathrm P$ が直線 $\mathrm{AB}$ 上にある
    $\iff$ $\overrightarrow{\mathrm{AP}} = k\overrightarrow{\mathrm{AB}}$ ($k$: 実数)
    $\iff$ $\vec p = s\vec a+t\vec b,$ $s+t = 1$ ($s,$ $t$: 実数).
    点 $\mathrm P$ が平面 $\mathrm{ABC}$ 上にある
    $\iff$ $\overrightarrow{\mathrm{AP}} = k\overrightarrow{\mathrm{AB}}+l\overrightarrow{\mathrm{AC}}$ ($k,$ $l$: 実数)
    $\iff$ $\vec p \;\!\!=\;\!\! s\vec a\;\!\!+\;\!\!t\vec b\;\!\!+\;\!\!u\vec c,$ $s\;\!\!+\;\!\!t\;\!\!+\;\!\!u \;\!\!=\;\!\! 1$ ($s,$ $t,$ $u$: 実数).
  • 線分 $\mathrm{AB}$ を $m:n$ の比に内分, 外点する点の位置ベクトルはそれぞれ \[\frac{n\vec a+m\vec b}{m+n}, \quad \frac{-n\vec a+m\vec b}{m-n}.\]
  • 点 $\mathrm C$ を中心とする半径 $r$ の円 (または球) の方程式は \[ |\vec p-\vec c| = r.\]

複素数平面

 $z,$ $w,$ $\alpha,$ $\beta,$ $\gamma$ を複素数とし, $\mathrm A(\alpha ),$ $\mathrm B(\beta ),$ $\mathrm C(\gamma )$ とする.
  • 共役複素数の性質: \[\overline{z+w} = \overline{z}+\overline{w}, \quad \overline{-z} = -\overline{z}, \quad \overline{zw} = \overline{z}\cdot\overline{w}, \quad \overline{z^{-1}} = (\overline{z})^{-1}.\]
  • 絶対値の性質: \[ |z| = |\bar z| = \sqrt{z\bar z}, \quad |zw| = |z||w|, \quad \left| z^{-1}\right| = |z|^{-1}.\]
  • 偏角の性質: \[\begin{aligned} &\mathrm{arg}\,(zw) = \mathrm{arg}\,(z)+\mathrm{arg}\,(w), \quad \mathrm{arg}\,(z^{-1}) = -\mathrm{arg}\,(z), \\ &\angle\mathrm{BAC} = \left|\mathrm{arg}\,\frac{\gamma -\alpha}{\beta -\alpha}\right|. \end{aligned}\]
  • ド・モアブルの定理: 整数 $n$ に対して, \[ (\cos\theta +i\sin\theta )^n = \cos n\theta +i\sin n\theta.\]
  • 正の整数 $n$ に対して, $1$ の $n$ 乗根は \[\cos\frac{2k\pi}{n}+i\sin\frac{2k\pi}{n} \quad (0 \leqq k \leqq n-1).\]
  • 線分 $\mathrm{AB}$ を $m:n$ の比に内分, 外点する点はそれぞれ \[\frac{n\alpha +m\beta}{m+n}, \quad \frac{-n\alpha +m\beta}{m-n}.\]
  • 点 $z$ を点 $\alpha$ の周りに角 $\theta$ だけ回転移動した点は \[ (z-\alpha )(\cos\theta +i\sin\theta )+\alpha.\]
  • 線分 $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線の方程式は \[ |z-\alpha | = |z-\beta |.\] 点 $\alpha$ を中心とする半径 $r$ の円の方程式は \[ |z-\alpha | = r.\]
  • 共線条件:
    $\mathrm A,$ $\mathrm B,$ $\mathrm C$ が同一直線上にある $\iff$ $\dfrac{\gamma -\alpha}{\beta -\alpha}$ が実数.
  • 垂直条件:
    $\mathrm{AB} \perp \mathrm{AC}$ $\iff$ $\dfrac{\gamma -\alpha}{\beta -\alpha}$ が純虚数.

式と曲線

  • $C:y^2 = 4px$ $(p \neq 0)$ は, 点 $(p,0)$ を焦点, 直線 $y = -p$ を準線とする放物線. $C$ 上の点と焦点, 準線の距離は等しい.
    点 $(x_0,y_0)$ における $C$ の接線の方程式は \[ y_0y = 2p(x+x_0).\]
  • $E:\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2} = 1$ $(a > b > 0)$ は, 点 $(\pm\sqrt{a^2-b^2},0)$ を焦点とする楕円. $E$ 上の点と焦点の距離の和は $2a.$
    点 $(x_0,y_0)$ における $E$ の接線の方程式は \[\frac{x_0x}{a^2}+\frac{y_0y}{b^2} = 1.\]
  • $H:\dfrac{x^2}{a^2}-\dfrac{y^2}{b^2} = 1$ $(a,\ b > 0)$ は, 点 $(\pm\sqrt{a^2+b^2},0)$ を焦点とする双曲線. $H$ 上の点と焦点の距離の差は $2a.$ 漸近線の方程式は $\dfrac{x}{a}\pm\dfrac{y}{b} = 0.$
    点 $(x_0,y_0)$ における $H$ の接線の方程式は \[\frac{x_0x}{a^2}-\frac{y_0y}{b^2} = 1.\]
  • 定点 $\mathrm F$ と $\mathrm F$ を通らない定直線からの距離の比が $e:1$ である点の軌跡は
    $0 < e < 1$ のとき楕円の周, $e = 1$ のとき放物線, $e > 1$ のとき双曲線 ($e$: 離心率).
  • $xy$ 平面上の点 $(x,y)$ の極座標が $(r,\theta )$ であるとき, \[ r = \sqrt{x^2+y^2}, \quad x = r\cos\theta, \quad y = r\sin\theta.\]
  • 中心が極, 半径が $a$ の円周の極方程式は \[r = a.\] 焦点が極, 離心率が $e$ の $2$ 次曲線の極方程式は
    $r(1+e\cos\theta ) = l$ ($l$: 正の数).